32年目のミンスミート(mincemeat)。
我が家の最年長保存食を漬け込み直しました。
ミンスミートです。
ミンスミート(mincemeat)とは…
レーズンや各種ドライフルーツ、りんご、果物の皮の砂糖漬け、ナッツ類、スパイス等をブランデーやラム酒に浸けた英国の伝統的な保存食。
各種焼菓子に使われますが、特にフルーツケーキ、クリスマスプディング、ミンスパイには欠かせないものです。
meatとあるように、もともとは肉を使用した保存食であり、後にsuet(スエット、牛のケンネ脂)やバターなどの脂を混ぜるレシピに変わったそう。
脂を混ぜるのは風味と保存性を高めるためで、本国では今も使われていると思いますけれど、
現在日本ではフルーツとナッツだけのライトなレシピが主流となっていますね。
古きよき時代の英国では、女の子が産まれたらミンスミートを仕込み、嫁ぐ時に嫁入り道具として持たせる…
… と子供の頃に何かの本で読みました。
素敵ですよね。
日本で言う「糠床」「お袋の味」のようなイメージかなと思ってます♪
昔昔の記事でも紹介しましたが、我が家のミンスミートは30年以上モノ‼‼
(我ながらスゴっ 笑。)
お菓子作りに夢中だった中学生(当時登校拒否児でした💦)時に、ケンネ脂を使った英国伝統レシピで初めて浸けたのが始まり。
青春の喜怒哀楽が丸ごと詰まっている代物です(笑)。
といっても、毎年中身を2/3以上は使ってから、継ぎ足し継ぎ足し使っているので、
30年前のものがそのまま残っているわけではありません。
老舗の焼鳥のタレ、糠床的な引き継がれ方です😁
レシピに拘りはなく大雑把で、
各種ドライフルーツ、ナッツ、スパイス(オールスパイス、シナモン、ナツメグ、クローブ等)を、
ブランデー(コニャック)、ラム酒ベースに、ウォッカやウイスキーを加えるだけ。
作り始めはケンネ脂や砂糖類も使っていましたが、最近はずっと脂なし砂糖なしのレシピです。
今回お酒はブランデー(お手頃なサントリーv.o)とコニャック(ヘネシーx.o)で浸けました。
ちなみに画像左側のコニャックは、亡き父のもの。
こちら以外にも、一体いつのものやら分からない古酒を父の死後母から譲り受け、
歴代のミンスミートに加えています。
ドボドボと(笑)
惜しげもなく(笑)
恐らくそれらは年代物。
ちなみに父はお酒好きで、実家には大小のレトロな瓶の洋酒がたくさんありました。
子供の頃から、お菓子を作るときに勝手に拝借して遊んでいたものです(笑)。
ところで、そんなに長い間保存して腐らないの?
と思われるかもしれませんが、超ズボラな私でも一度も悪くしたことはないですよー。これが。
気をつけているのは
☆フルーツの頭がでないようにお酒を注ぐ
☆毎年1度はビンを熱湯消毒する。
☆冷暗所に置き、必要な時以外は開けない。
☆使ったら瓶の内側や蓋をアルコールでふく。
そのくらいです。
糠床のようなお手入れも全く不要なので、ぜひ気軽に漬けてみてください。
我が家では毎年、クリスマスの数週間前にはフルーツケーキかシュトレンを焼いて熟成させ、
お金では買えない年月を味わうのが恒例行事♪
今後も種を絶やさず保ち続けて、
ゆくゆくは、娘に引き継いでもらおうと母ちゃんは思っています😉
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今日も素敵なお話をありがとうございます。
以前blogで書いてらした子供の頃のケンネ脂のお話、よく覚えています。
お話の全てがすっごく衝撃的でした。
いつも先生のレシピを色々と真似させて戴いてますが、なんというか、こればかりはどう逆立ちしても敵わないといいましょうか…
そう、ずーっと大切に大切にしてきた長い長い時間。
感動します。
このフルーツを味わう機会を下さってありがとうございました。シュトーレン美味しかったです。一生の思い出になりそうです。
お嬢さん、幸せですね!
娘ちゃん絶対に将来、先生に感謝するでしょうね❗
私の場合は母から受け継いでる糠床がありますが「母の糠漬けの味にどうしてならないの?」という感じで(^-^;
それでも最近近づいてきた気がして、親子で糠床の話題も常にあって、この時間がなんかほっこりするんですよね~
コメント失礼します。
かなり前のお話に今更コメントしてしまいすいません。
どうしても教えて欲しくて。ミンスミートの継ぎ足し方はどうすれば良いのでしょうか?
昔作った15 年物のミンスミートで今年初めてパウンドケーキを作りました。
やはりとても美味しくて。
これからも作ろうと思い!それとは別にまた新しいものを作りました。
すいません、途中で切れてしまって。
これからは継ぎ足していきたくて。
でもどこにも継ぎ足しの方法を書いてなくて。
なので教えて頂きたくてコメントさせてもらいました。
よろしくお願いします。
cocoさん、こんにちは!
ミンスミートの継ぎ足しの件でコメントいただきありがとうございました。
15年もののミンスミートのフルーツケーキを焼かれたのですね。
その芳醇さを想像してうっとりしてしまいました♪
さて私の継ぎ足し方はいたってシンプルです。
使って減った分のドライフルーツやナッツとお酒を足して、元の高さに戻すだけ。
例えるなら「老舗のうなぎ屋のタレ」的に(笑)継ぎ足しています。
古いものに新しいものがどんどん混ざっていくので、正確には○○年物とは呼べないかもしれませんが・・・
私はそうして約35年間ミンスミートを継ぎ足してきました。
ただブログ記事にも書きましたが、
フルーツの頭が決して出ないようお酒を注ぐこと
毎年1度は瓶を熱湯消毒すること
冷暗所に置き、必要な時以外は開けないこと
使用したときは瓶の内側や蓋をアルコールでふくこと
以上の4つを必ず守るようにしています。
その結果一度も腐ったりだめになったことはありません!
それともうひとつ。
イギリス伝統のミンスミートには生のリンゴや油(脂)を加えるレシピが多いですが、腐敗を防ぐため、私はフルーツはドライのもののみを使い、油分は加えないようにしています。
以上長くなってしまいましたが、少しでもお役に立てれば嬉しいです!
知識が足りないゆえ、答えになっていなかったらごめんなさい!
お互いミンスミートを大切に育てていきたいですね♪
ステキですねー。オレンジピールなどをいれる時は一度砂糖漬け?ジャムのようにしてから加えますか?それとも乾燥させてそのまま加えますか?
ひろこ様
コメントいただきありがとうございました!
オレンジピールやレモンピールは、私は簡単に市販の砂糖漬けを荒く刻んで加えています。
生を使う場合は、皮を茹でて、シロップ煮にして、乾燥させてから刻んで加えるとよいと思います。
ご参考になれば幸いです(^^)